ずっと同じ姿勢で座りっぱなしな時に起こりやすいのがエコノミー症候群です。特に海外旅行などの長距離を移動する時には注意が必要です。
今回は エコノミー症候群 のメカニズムやその 症状 、またどのような対策ができるのかを徹底検証していきます。
長距離移動時には要注意!エコノミー症候群とその症状
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エコノミー症候群のメカニズム
長い時間同じ姿勢で座ったままでいると、足の血管に血液が溜まり、膝の裏や太ももの奥にある静脈に血栓ができてしまいます。
足に血栓のできた状態で長時間座っていた後に急に立ち上がると体内の血液の循環が急激に始まり、血栓が肺にまで流れて身体全体に流れる血管を詰まらせてしまうことによって症状が引き起こされます。
飛行機のエコノミークラスに乗っていた人が発症し、死亡したことで広く知られるようになった病気ですが、飛行機だけでなく、バスや電車また震災時の避難所でも起こることのある病気です。
エコノミー症候群は、下肢静脈血栓症と肺動脈血栓症という種類があります。下肢静脈血栓症は足の細い血管内に血栓ができることで起き、ふくらはぎの腫れや赤み、痛み、むくみなどの症状があります。
肺動脈血栓症の場合は、血栓が肺の血管内に詰まることで起きるので胸の痛みや呼吸困難、気絶など症状があります。
エコノミー症候群の初期症状
初期症状の代表としては片足の腫れ、むくみ、軽い痛みなどがあります。他の症状には、異常に足が冷える、ふくらはぎが痛い、足がつる、足がしびれるなどがあります。
このような場合は、血栓はできていませんが、血流が悪くなっているサインなのですぐに対策を講じるようにします。
エコノミー症候群の危険な症状
足が赤、紫、黒などに変色する、息苦しい、胸の痛み、冷や汗、動悸、咳、血の混ざった痰、失神などの症状が出た場合はレッドサインです。血栓が心臓や肺の血管を詰まらせると危険です。死亡に至ることもある病気です。
エコノミー症候群の症状はいつから出るの?
飛行機を降りてゲートに向かう頃に症状が出始めることがありますし、2~3時間してから症状がでることもあります。
また、エコノミー症候群は2週間後、1か月後と時間が経ってから症状があらわれることもあります。それは、足に出来た血栓が心臓や肺に達するまでに時間がかかるからです。
エコノミー症候群の症状が出たら何科を受診すればいいの?
エコノミー症候群は血管の病気なので症状が出たら血管外科、心臓血管外科、心臓内科、循環器内科、循環器科などを受診し、専門の先生に診てもらってください。
症状によって検査と治療は変わってきますが、造影剤CT、肺血流シンチグラム、肺動脈造影などの検査をするのが一般的です。その結果次第で治療を行います。
エコノミー症候群の予防策
足を動かす
8時間以上のフライトで発症のリスクが高まります。こまめにトイレに行って、その時にストレッチをする、靴を脱いで足の指をよく動かす、足を上下に動かすなどが血栓の予防になります。
水分補給
機内は乾燥しているので脱水症状を起こしやすくなります。脱水で血液が濃くなると血栓が生じやすくなります。客室乗務員が飲み物を配ってくれている時には、喉が渇いていないと思っても飲むようにしてください。
ゆったりとした伸縮性のある服を着る
エコノミー症候群になりやすい人
長時間飛行機や車などの乗り物に乗る、長時間同じ姿勢でデスクワークをするような環境にある人はエコノミー症候群になりやすいです。
また、妊娠中、出産後、ピルを服用中の人、タバコを吸う人、持病を持っている人などもエコノミー症候群にかかりやすいようです。
まとめ
長距離移動時には要注意!エコノミー症候群とその症状
エコノミー症候群のメカニズム
エコノミー症候群の初期症状
エコノミー症候群の危険な症状
エコノミー症候群の症状はいつから出るの?
エコノミー症候群の症状が出たら何科を受診すればいいの?
エコノミー症候群になりやすい人