神社を訪れると、ついおみくじを引きたくなりませんか。おみくじを引くときの、何とも言えない期待溢れるあの気持ちには、特別な感覚があります。そして、読んだあとの おみくじ は 結ぶ ものなのか、持ち帰るのが正解なのか、それもまた迷うところです。
おみくじを引いたら、そのあと結ぶ?持ち帰る?
どうして結ぶの?
おみくじを結ぶという風習は江戸時代からあると言われています。
その頃は、「結ぶ」ということを「縁を結ぶ」ことにかけて、「人との縁」「恋愛」などを思い、また「願い事を結ぶ」という意味も込めて、神様がいる、精霊が宿っていると言われる、生命力の強い神社の木に結ぶようになりました。
そして、さらにそれが「神様との縁を結ぶ」という意味にまで発展していくことになります。
ただし最近では、木の生育に負担がかからないよう、「みくじ掛」や「おみくじ結び所」が用意されています。このような、結ぶための場所が用意されている場合には、きちんとその神社のルールに則って、結びましょう。
自分の勝手で木に結び、大切なご神木の生育を阻むような行為、自分の引いたおみくじをどのように扱っているか、そのようなところも、神様には見られているものです。
結び方の決まりはある?
特にこうしなければいけないという規則はないようですが、「縦結び」は、死者の装束に使われることなどから、この結び方は好ましくありません。
また、結ぶ時に誤って破いてしまわないよう、細めに折り、丁寧にゆっくりと結ぶと良いでしょう。力任せに引っ張っては、あまり強くない紙はすぐに破れてしまいます。ちょっとしたことですが、神聖な場所で心を込めた行いをするのは、とても大切なことです。
そして、せっかく引いたおみくじに書いてあることをきちんと頭に入れて、心に深く留めてから結びましょう。
大吉が出た!
小吉、吉、中吉、末吉は目にする機会も多くありますが、あまり出ることのない「大吉」を引いた時の喜びはひとしおです。
一般的に、大吉が出ると、持ち帰る場合が多く見られます。お財布などに入れて、お守り代わりに大切に持ち歩いている人も多いでしょう。
その際、できれば汚れないような工夫をして大事に扱うようにすると、神様にも喜ばれます。神様から与えられたメッセージですから、粗末に扱わないほうが良いという気持ちになります。
家に神棚があれば、そこに大切に置いておくのも良いですし、また、いつでも見ることができるように、いつも持ち歩いている手帳にはさむのもお勧めです。
ただ、神様との縁を結ぶ意味合いから、持ち帰らずに神社で丁寧に結んで帰るのもひとつの方法です。持ち帰るのが間違いということにはなりません。
大凶・凶が出てしまった・・・。
「吉」という字が入っていれば、小吉であってもあまり気にならないものですが、「凶」の文字は、心に重く入ってきます。
凶を引いてしまったら、何とか災いから守ってもらえるよう、願いが叶うようにと、結んで帰る人が多く見られます。「凶を置いて帰る」ということにもなります。
この場合、昔から、「利き手ではない方の手だけを使って、おみくじを結ぶ」と、困難なことを達成したということで、凶が吉に転じるとも言われています。
ただし、必ず結んで帰りましょうと決まっているものでもありませんので、持ち帰ってはいけないという決まりもありません。
結局、結ぶか持ち帰るかは自分次第?
本来は、引いたおみくじは、持ち帰るのが正しかったようです。
おみくじは、ただ単に「大吉」だった、「大凶」だったということに一喜一憂するのではなく、書かれている内容こそが大切なのです。持ち帰ることにより、いつでもその内容を読み返すことができます。
「大吉」だったから何でも大丈夫と考えるのではなく、その内容をひとつひとつきちんと理解し、正す必要があるところは正すという姿勢が大切です。
凶の場合も、悪いことが起きないように、日々良い行いをするよう心がける、自分の悪い部分を見直すなど、そのきっかけとして、引いたおみくじを大事に保管するのも、意味のあることと考えてみましょう。
まとめ
おみくじを引いたら、そのあと結ぶ?持ち帰る?
どうして結ぶの?
結び方の決まりはある?
大吉が出た!
大凶・凶が出てしまった・・・。
結局、結ぶか持ち帰るかは自分次第?