お供えのイメージが強い落雁は、素朴な日本の伝統菓子です。しかし、お供え物だけではもったいない!
作り方 にアレンジを加えた 落雁 は、各地のお土産として人気です。美味しい落雁に出会える観光地をご紹介しながら、落雁の魅力を再発見していきましょう。
落雁の魅力再発見!作り方をアレンジして各地の名物に!!
どんな用途で落雁を?
まず思いつくのがお盆などのお供え物です。果物や野菜、蓮などの形に色をつけた落雁は、スーパーマーケットでも売られていますが、硬くパサパサしたイメージがあり、捨ててしまう人もいるくらいです。
また日本の四季を表す形や色づけをした落雁は、茶道のお茶菓子として用いられています。主に薄茶のときにいただくお菓子です。少ない量のお抹茶で点てられた、さらりとしたお茶のことを薄茶といいます。
お土産物として売られているものもたくさんあります。形や味、パッケージなどをかわいらしくした新しい商品や、口どけや風味、伝統的製法にまでこだわった昔ながらの商品など、幅広い年齢層に喜ばれてます。
作り方とアレンジ
落雁は、蒸して乾燥させた米の粉に砂糖などの甘みを加え、型にはめ、乾燥させた干菓子の一種です。この基本的な作り方をアレンジし、個性を出した商品に作り上げています。
米以外のでんぷん質の粉で大豆、小豆、麦、栗の粉などが落雁に使われています。甘みにもこだわり、上質の砂糖を使っている商品があります。口どけや上品な風味、まろやかな甘みがさらに増します。
抹茶やココア、フルーツフレーバーのものや、チョコでつつんだり、あんこをはさんだりしたアレンジ落雁もあり、馴染みのない人にも手にとっていだけるよう工夫をして、新名物になっています。
特徴ある落雁
秋田県では小豆粉を使った落雁「もろこし」が有名です。型枠で固めた後に焼き入れをして作りますので、豆の風味がよく、硬めに仕上がっているのが特徴です。
昭和に入ってから、焼き入れをしないソフトな食感の「生もろこし」が誕生し、人気を二分しています。秋田市内以外に角館でも購入できますので、武家屋敷や田沢湖などに観光や周辺の温泉を楽しんだ後、お土産としていかがでしょうか。
夏の大花火大会で有名な新潟県長岡市で製造されている落雁「越乃雪」は、日本三大銘菓の一つとされています。
数多くある落雁とは硬さが違い、手でとるにも慎重にならないと崩れてしまうほど軟らかく、口に入れたらすぐ溶けてしまいます。他にはない独特の口どけを試してみてはいかがですか?
長野県小布施市には栗を使った「栗落雁」があります。栗の名産地でもあり、栗を使ったスィーツがたくさん食べられます。江戸時代に小布施の菓子職人が栗粉を使って作った落雁が始まりとされています。
有名な名物の一つですが、栗粉は保存が難しく、今では赤えんどう豆の粉をベースに微粒の栗をまぶしたもの、栗餡や栗蜜を混ぜたものに変化させ、銘菓として守られています。善光寺参りに行った際にはチェックしてみて下さい。
和三盆糖が活躍
落雁に欠かせない甘みは、砂糖や水飴が使われています。香川県と徳島県でしか生産されていない「和三盆糖」を使っている落雁も少なくありません。
サトウキビを原料に、昔ながらの伝統的な製法を貫き、手間をかけて製造しています。粒子が細かくまろやかで、口どけがよく上品な甘さが特徴です。
この和三盆糖によって、落雁がより一層上質なものになりました。手間暇がかかる砂糖ですから、高価な落雁になってしまいますが、味にこだわるお店や菓子職人の方には大変好まれています。和三盆糖は、落雁のイメージが変わる活躍をしています。
日本三大銘菓と言われる新潟県長岡市の「越乃雪」、石川県金沢市の「長生殿」、島根県松江市の「山川」すべて和三盆糖を使用しています。
また、粉は使わずに和三盆糖を固めた干菓子も地元では人気があります。落雁に負けないおいしさを1度味わってみてはいかがでしょう。讃岐うどん、徳島ラーメン、すだちだけではない2県にも遊びに行っていただきたいです。
アレンジ落雁から定番落雁へ
落雁の名前しか知らない人、あまりいいイメージを持っていない人にこそ食べていただきたい落雁が全国にあります。
アレンジをした今どきの落雁をきっかけに、昔ながらの落雁にも興味を持ってみて下さい。多くのお店が今も昔から継がれている技や味を守り、形も昔のままの落雁を世に出しています。きっと「こんなに美味しかったのか!」と落雁の魅力を再発見できます。旅のいい思い出にもなるでしょう。
まとめ
落雁の魅力再発見!作り方をアレンジして各地の名物に!!
どんな用途で落雁を?
作り方とアレンジ
特徴ある落雁
和三盆糖が活躍
アレンジ落雁から定番落雁へ